▼歴史を振り返って納得! イタリアワインとフランスワインが永遠のライバルなワケ


普段気軽に飲むことができるリーズナブルなワイン、ちょっと奮発して飲んでみたい高級なワイン、フルーティなワインから濃厚な奥深い味わいのワインまで様々な種類のワインがありますよね。

ワインは生産地によって大きく特徴が異なります。 ワイン生産地として有名なイタリアとフランスですが、イタリアワインとフランスワインにはどのような違いがあるのでしょうか。 ワインの生産地として、よきライバルであるイタリアワインとフランスワインについて調べてみました。


 

「イタリアンワインを歴史、産地、品種で振り返る」

イタリアンワインを歴史、産地、品種で振り返る

イタリアワインの歴史はギリシャ人が、古代ローマにワイン造りの知識をもたらしたことからはじまりました。 そして拡大するローマ帝国とともにワインの文化は広まっていきました。 古代ローマ人はぶどうを栽培するときに、その土地の土壌と相性のいいものを選んでいたので、よりイタリアのワインの質は向上しました。

11世紀頃に街のレストランでワインがだされるようになり、17世紀頃からガラスの瓶にいれて販売がはじまり、人々の身近な飲み物になりました。 イタリアの大地、気候はぶどうの栽培やワイン造りをするのに適していて、現在も全ての州でワインが生産されています。

南北に長い地形で、気候が各土地で微妙に違うので同じイタリアでも、様々なワインを楽しむことができます。 豊かなバリエーションをもつイタリアワインのなかでも品質が高く、イタリアを代表するのが、ピエモンテ州ヴェネト州トスカーナ州シチリア州などの産地です。

イタリアの全土で白ぶどう栽培面積1位のトレッビアーノはカジュアルなワインによくつかわれていて、黒ぶどうで栽培面積1位のサンジョベーゼは高級なワインからカジュアルなワインまで幅広いワインに使用されています。

「フランスワインを歴史、産地、品種で振り返る」

世界中で最も質の高いワインを生み出している国はフランスですが、フランスでワインが生まれたのではありません。 ワインの歴史はメソポタミアからはじまり、エジプト人、フェニキア人、ギリシャ人、ローマ人へと伝わって1世紀にマルセイユに伝わりました。 そのあと2世紀にボルドーとブルゴーニュに、3世紀にはロワール、4世紀にシャンパーニュとゆっくりとフランス全土に広がっていきました。

フランスワインは各生産地の気候や土壌と相性のよいぶどうを栽培したものでつくられていて、同じフランスでもいろいろな味わいのワインが生まれています。 多くの産地のなかでもシャンパーニュ、ボルドー、ブルゴーニュはフランスを代表する産地です。

代表的なぶどうの品種は口あたりがいいワインになるメルロー、濃厚なワインになるカベルネ・ソーヴィニヨン、味わいなめらかなワインになるピノ・ノワール、ボージョレ・ヌーヴォーがつくられるガメイなどがあります。

「質と量、方向性が分かれたイタリアとフランス」

質と量、方向性が分かれたイタリアワインとフランスワイン

地中海の暖かい気候に恵まれているイタリアは、南北に長く続く国土全域がぶどうの栽培に適しています。 その地域によって気候が違うため、ぶどうの品種がとても多く、つくられるワインのタイプや種類がとても多いです。

多種多様なワインがつくられるワイン王国であるフランスは、多くの土地が石灰質のためぶどうを栽培するのに適していて、多くの良質なワインがつくられています。 シャンパーニュ、ボルドー、ブルゴーニュをはじめフランスには有名産地が多く存在し、国が一丸となってワインをつくるのに良い環境を整えておりまさしくワインの王国です。 しかし、ワインの生産量1位はフランスではなくイタリアなのです。

フランスのワインが高品質志向なのに比べイタリアのワインは85%以上が日常で消費されるものです。 国の文化として方向性が統制されているフランスのワインとちがって、イタリアでは法の規定にとらわれることなく、発想も自由で生産者の個性が前面にでているワインがつくられているのです。

「イタリアンワインとフランスワインの違いとは」

ワイン生産量が世界一のイタリアは温暖でワインをつくるのに最適な気候です。 微妙に気候が異なる地域ごとに固有品種も多くて手軽なものから高級なものまでバラエティに富んだワインがつくられています。

また、温暖な地域が多いためより渋みが低く、より甘味の多い点もフランス産ワインとの違いです。 フランスはイタリアより寒冷になるので、その環境によってワインにも違いが出てきます。 同じ甘味でも、寒冷地のフランスワインと、温暖なイタリアではその質が違ってくるのです。

一方、フランスでは質の高いワインが多くつくられていて、石灰質の土地でつくられているぶどうを使用した、複雑で繊細な味わいのフランスワインがつくられています。 フランスのボルドー地方でつくられる赤ワインは、キメの細かいしっとりとした味わいでワインの女王といわれているほどです。

イタリアンワインとフランスワインの違い

まとめ

いろいろな国、生産地によって多種多様なワインがつくられていることがわかりました。 ワイン王国のフランスよりワインの生産量が多いイタリア。 質より量という風潮があったイタリアワインですが、1970年代頃から生産者の多くが質の高いワインをつくることを目指すようになり、シャルドネカベルネ・ソーヴィニヨンなどの国際品種が栽培され、醸造技術も最先端のものが導入されるようになりました。

イタリア国民の身近な飲み物なだけあり、イタリアワインは価格もリーズナブルなものから、最高品質のものまで揃っています。 個性的で情熱にあふれたイタリアのワインは、味わうと楽しい気持ちになれる最高の飲み物ですよ! イタリアワインで素敵なワインライフ!ワインタイム!をお楽しみください!


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